INTRODUCTION ステリーの女王アガサ・クリスティー自身が誇る最高傑作、初映画化!!アカデミー賞®受賞脚本家×『サラの鍵』監督×名女優グレン・クローズ
華麗なる一族の大富豪が毒殺された。残されたのは“心のねじれた”家族と巨額の遺産──
 1920年のデビューから100年で20億冊もの売り上げを記録する、世紀のベストセラー作家アガサ・クリスティー。彼女が自身の〈最高傑作〉だと誇る、1949年に発表されたミステリー小説「ねじれた家」の初の映画化が70年の時を経て実現した。
 巨万の富を築き上げた大富豪レオニデスが毒殺された。私立探偵のチャールズは、レオニデスの孫娘で元恋人のソフィアから捜査を依頼される。莫大な遺産を巡って、疑惑と嫉妬をぶつけあう“心のねじれた”家族たち。一族全員に殺害の動機があったことが露わとなったその時、第2の殺人が起きる――
 主演を務めるのは、最新作『天才作家の妻 -40年目の真実-』でゴールデン・グローブ賞を受賞、アカデミー賞®にもノミネートされ、華々しいキャリアの頂点に立つグレン・クローズ。今の時代の人々が共感する、強く品格のある女性像を演じた。
 同作でクローズの息子役を演じて高く評価された、英国注目の若手俳優マックス・アイアンズが、著名な警視監だった父にコンプレックスを抱える私立探偵チャールズに扮する。さらに、『アンコール!!』のテレンス・スタンプや『ドラゴン・タトゥーの女』のジュリアン・サンズなど、英国の名優たちの幾層もの伏線を張り巡らせた演技が、スクリーンに緊迫感をもたらした。
 脚本は、『ゴスフォード・パーク』でアカデミー賞®を受賞し、大人気TVシリーズ「ダウントン・アビー」の企画・脚本も手掛けるジュリアン・フェロウズ。監督は『サラの鍵』で日本中を感動の涙で包んだジル・パケ=ブレネール。
 大富豪が秘かに回想録を書いていたことが発覚し、親族一同に平等に分配すると記した遺言書が無効だと判明。果たしてチャールズは、この〈ねじれた家〉には存在しない〈真実〉に辿り着くことができるのか──?エキサイティングかつ刺激的な謎解きに陶酔する極上のミステリー。
STORY
 〈伝説的人物〉の突然の死に、英国中が驚いた。アリスティド・レオニデス、ギリシャで生まれ、若い頃に無一文で英国へ渡り、レストラン経営で大成功を収め、巨万の富を築いた人物だ。
 その孫娘であるソフィア(ステファニー・マティーニ)が、かつての恋人のチャールズ(マックス・アイアンズ)が営む探偵事務所に現れる。一族の誰かが祖父を殺したにちがいないと打ち明ける彼女は、チャールズに捜査を依頼するのだった。ロンドン警視庁を訪れたチャールズは、タヴァナー主任警部(テレンス・スタンプ)から、レオニデスの死因は毒殺だと知らされる。
 大豪邸に到着したチャールズを迎えたのは、レオニデスの前妻の姉イーディス(グレン・クローズ)だった。彼女を筆頭に聞き込みを始めるが、強烈な個性を放つ人々を相手に、捜査は一向に進まない。しかも、愛人のいるらしい若い後妻から、破産・倒産寸前の二人の息子とその妻に至るまで、全員に殺害の動機があった。
 そんな中、レオニデスの遺言書が無効であることが発覚したことから、チャールズは真相が見えたと確信する。ところが、その推理を覆す第2の殺人が起きる――
CAST
グレン・クローズ
(イーディス・デ・ハヴィランド役)
Glenn Close/Lady Edith De Haviland
1947年3月19日、アメリカ・コネチカット州生まれ。1982年、『ガープの世界』で映画デビュー。同作でアカデミー賞®助演女優賞にノミネートされ、注目される。続く『再会の時』(83)、『ナチュラル』(84)で3年連続オスカー候補に。自身で製作、脚本も手がけた『アルバート氏の人生』(11)で、6度目のオスカー・ノミネーションを果たした。主な映画出演作は、『危険な情事』(87)、『101』(96)、『彼女を見ればわかること』(99)、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14)など。TVでは「THE LION IN WINTER 冬のライオン」(03)でゴールデン・グローブ賞女優賞を獲得した他、「ダメージ」(07-12)でエミー賞とゴールデン・グローブ賞をW受賞。『天才作家の妻 -40年目の真実-』(17)では、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)受賞を果たし、アカデミー賞®主演女優賞ノミネートされている。
マックス・アイアンズ
(チャールズ・ヘイワード役)
Max Irons/Charles Hayward
1985年10月17日、イギリス・ロンドン生まれ。俳優ジェレミー・アイアンズ、女優シニード・キューザックとの間に生まれた次男。ギルドホール音楽演劇学校で演技を学び、2004年『華麗なる恋の舞台で』で映画デビュー。その他、『赤ずきん』(11)、『ザ・ホスト 美しき侵略者』(13)、『ライオット・クラブ』(14)、『黄金のアデーレ 名画の帰還』(15)等に出演。188cmの高身長と甘いマスクを生かし、「MANGO」や「バーバリー」のモデルを務めた経験を持つ。『天才作家の妻 -40年目の真実-』(17)では、ノーベル賞作家の息子役として出演、グレン・クローズと親子を演じている。
ステファニー・マティーニ
(ソフィア・デ・ハヴィランド役)
Stefanie Martini/Sophia De Haviland
1990年10月6日、イギリス・ブリストル生まれ。ウエストカントリーの北サマセットで育つ。ウエストンカレッジでアートファンデーション在学中に演劇プロジェクトに参加したことがきっかけで、王立演劇学校へ入学。卒業後、ジュリアン・フェロウズが脚本したTVシリーズ「Doctor Thorne」(16-)でトム・ホランダーと共演しブレイク、大人気シリーズの「新米刑事モース~オックスフォード事件簿~」(16-)にもゲスト出演した。2017年には「オズの魔法使い」をアレンジしたファンタジー・アクションドラマ「エメラルドシティ」や、女優ヘレン・ミレンが女捜査官を演じた人気刑事ドラマのスピンオフ「第一容疑者1973」で主人公の若き日々を演じている。
テレンス・スタンプ
(タヴァナー主任警部役)
Terence Stamp/Chief Inspector Taverner
1939年7月22日、イギリス・ロンドン生まれ。英ウェバー・ダグラス・アカデミー・オブ・ドラマティック・アートでトレーニングを受け、演劇からキャリアをスタート。映画デビュー作の『奴隷戦艦』(62)でアカデミー助演男優賞にノミネート、続く『コレクター』(63)ではカンヌ国際映画祭の最優秀男優賞を受賞し、一躍スターになる。『スーパーマン』(78)、『スーパーマンII 冒険篇』(80)の悪役ゾッド将軍を務めた他、『プリシラ』(94)でドラァグクイーンを演じ、注目を集めた。スティーブン・ソダーバーグ監督作『イギリスから来た男』(99)で主演した他、『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』(99)、『ワルキューレ』(08)等の大作にも参加する。
クリスティーナ・ヘンドリックス
(ブレンダ・レオニデス役)
Christina Hendricks/Brenda Leonides
1975年5月3日、アメリカ・テネシー州生まれ。バージニア州の高校で演劇部に所属する。卒業後、ニューヨークでモデルとして活動するかたわら、芝居のオーディションを多数受ける。1999年、TV映画「Sorority(原題)」で女優デビュー。TVシリーズ「マッドメン」(07-15)のジョーン・ホールウェイ役で脚光を浴び、2010年にはエミー賞助演女優賞にノミネートされた。主な映画出演作は、『ケイト・レディが完璧な理由』(11)、『ダーク・プレイス』(15)、『ネオン・デーモン』(16)等がある。
ジリアン・アンダーソン
(マグダ・レオニデス役)
Gillian Anderson /Magda Leonides
1968年8月9日、アメリカ・シカゴ生まれ。2歳から10代前半まで英ロンドンで過ごす。シカゴのデュポール大学で演技を学んだ後、オフブロードウェイの舞台に立ち、主演作「Absent Friends(原題)」でシアター・ワールド・アワードを受賞。TVシリーズ「X-ファイル」(93-02)でスカリー捜査官を演じ、モルダー捜査官役のデビッド・ドゥカブニーと共に世界的な人気を博す。主演を務めた「THE FALL 警視ステラ・ギブソン」(13-14)ではBBC2の最高視聴者数を記録した。主な映画出演作に、『ラストキング・オブ・スコットランド』(06)、『シャドー・ダンサー』(06)、『英国総督 最後の家』(17)等がある。
STAFF
監督 ジル・パケ=ブレネール
Director Gilles Paquet-Brenner
1974年、フランス生まれ。共同脚本と監督を担当した『サラの鍵』(10)は、全米で外国映画としては最高の興行収入を記録。日本でも、東京国際映画祭で最優秀監督賞と観客賞を受賞し大ヒットを博した。その後、シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、クリスティーナ・ヘンドリックスら豪華キャストを迎え「ゴーン・ガール」の原作者ギリアン・フリンによる小説の映画化『ダーク・プレイス』(15)を手掛けた。その他の監督作品に、マリオン・コティヤール主演のエロティックサスペンス『美しい妹』(01/未)、『マルセイユ・ヴァイス』(03)、『クラッシュ・ブレイク』(07/未)等がある。
脚本 ジュリアン・フェロウズ
Screenplay Julian Fellowes
1949年8月17日、エジブト・カイロ生まれのイギリス人。俳優、小説家、映画監督、脚本家、政治家と様々な肩書を持ち、2011年に男爵を受爵され、貴族院の保守党のメンバーにも属している。俳優として、『ダメージ』(92)、『永遠の愛に生きて』(93)、『ジェイン・エア』(96)、『007トゥモロー・ネバー・ダイ』(97)に出演。脚本を担当した『ゴスフォード・パーク』(01)では、アカデミー賞®脚本賞を始め、数々の映画賞を受賞し絶賛された。その他、『ヴィクトリア女王 世紀の愛』(09)、『ツーリスト』(10)などの脚本も担当。そして世界的大ヒットTVシリーズ「ダウントン・アビー」の企画・製作総指揮・脚本を担当し、2019年9月に公開する映画版の脚本も手がけている。
原作者 アガサ・クリスティー
Author Agatha Christie
1890年9月15日、イギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。姉マージョリー、兄ルイ・モンタントの三人兄弟の末っ子だった。比較的裕福な幼少時代を送ったが、私立校に進んだ姉兄と違い正規の学校教育は受けなかった。11歳のときに父が亡くなり、経済状態は悪化。お金のかからない読書、特にコナン・ドイルのシャーロック・ホームズに夢中になり、自身でも小説を書き始める。1914年、24歳でイギリス航空隊のアーチボルド・クリスティーと結婚。篤志看護婦をしながら、1920年に長編「スタイルズ荘の怪事件」で作家デビューを果たす。たちまち人気作家となるが、1926年に母が死去。深い悲しみにくれたクリスティーは、謎の失踪事件を起こし世間を騒がす。様々な憶測が飛び交う中、11日後に無事に発見された。1928年にアーチボルドと離婚。1930年には考古学者のマックス・マローワンと出会い、再婚。「そして誰もいなくなった」をはじめ、1976年に85歳で亡くなるまで、長編、短編、戯曲など100作以上を執筆。エルキュール・ポアロ、ミス・マープルなど人気探偵キャラクターを生みだした。
原作 「ねじれた家」
ABOUT “CROOKED HOUSE”
 
アガサ・クリスティー=著
田村隆一=訳
ハヤカワ文庫刊

1949年に発表されたマザー・グースの童謡「ねじれた男」を巧みに組み入れた完全無欠の殺人ミステリー。「自作の探偵小説の中で、私が最も満足している二作は『ねじれた家』と『無実はさいなむ』である(アガサ・クリスティー自伝)」、「ほとんどすべての方々が『ねじれた家』に好意を持ってくださいました。ですから、この作品が私のベストの一つだという確信は、まちがっていないと思います(ペンギン・ブックス1953年版の序文)」等、自身が誇る最高傑作である。